04.03.30 神奈川ネットについて
 一年前の選挙の話題になると必ず言われることがあります。「ネットが出な
ければ・・・・。」

 私や神奈川ネットワーク運動の候補者に与えられた票を現職に対する批判票
と見ればそのような計算は成り立つのかもしれません。しかし、候補者という
ものはだれしもそうだと思うのですが、自分に頂いた票をだれかに対する批判
の表れなどとは思わないもので、それはみんな自分に対する信任の一票である
と自負するものです。従って昨年私が負けたのは当選された方より自分の魅力
が劣ったからであるし、僅差であろうが大差であろうが負けは負けだと思って
おります。そして次の選挙だってどのような人が挑戦するのか分からないのだ
し、私が候補者の顔ぶれによって勝ったり負けたりという人物なら元より県会
議員としての資質無し。ということだと思うのです。

 まして私はそのネットという存在を敵と思ったことはこれまで一度もありま
せん。むしろ公開討論会でも言った通り「現状の政治を変えよう」という共通
の思いを持った者どうしであり、環境、福祉、教育、多くの分野で考え方に共
通するものを感じています。「冗談じゃないわ!」と彼女たちからは言われる
かも知れないけれど。私はずっとそういう態度で来ましたし、これからもその
考えに変わりはありません。

 今日そのネットの方から手紙を頂きました。WEショップというリサイクル
ショップを開店するのでセレモニーに来て欲しい。という内容のもの。仕事も
あるし、セレモニーへの出席は遠慮をするつもりですが案内を頂けたのはうれ
しいことです。そしてその場所があの、私が選挙事務所を構えた場所と聞けば
何かのご縁を感じずにはいられません。

 
 04.03.28 友よ!福祉って、なんなんだ?
 天与の障害を得た友人がいました。体は弱かったけれど気丈で、芯が強く頑
固者、明るい性格で友達が多く頭も良かった。中学生のころアイドルの水着の
写真が載った週刊誌を俺とあいつで共有財産にしていたことがあった。もう20
年以上も前の話。

 障害のある彼は彼らしい信念と正義感に燃え大学を出たあと福祉の仕事に就
いた。県外で公務員として福祉施設で働いたのだ。
 同じ障害を持った人たちの世話をしていた頃の彼は活き活きとしてその様子
を語ってくれたものだった。
 しかし、やがて配属先が変わり、いわゆる孤児の子たちを預かる施設で働く
ようになってから彼は悩み続けていたようだ。孤児といっても中学、高校生く
らいになれば手におえないヤツもいる。障害を持っていた彼は相当な嫌がらせ
とイジメに合っていたようなのだ。こんなふうに言ったら彼の名誉を傷つけて
しまうだろうか?
 プライドも人一倍高い男だったから同窓会の返信には「毎日忙しくで行けな
い。」とだけ書いてあった。

 3月28日。職場の異動を希望していた彼の願いは叶えられなかった。そして彼
は自らの命を絶ってしまったのだ。

 年月が過ぎても年度末のこの季節になると思い出さずにいられない出来事で
す。

 そんな目にあってまで保護しなきゃなんねぇ孤児ってどんなやつなんだよ、
なぁ、お前をそこまで苦しめたやつはどいつだ?職場の上司が能無しだったの
か?そこまでしなきゃならない“福祉”ていったいなんなんだよ。
 まだ新しい御影石に語りかけても何も答えはありません。
 
 04.03.27 県立公園が一部開園
 上郷の相模川沿いに海老名市民にとっては待望久しい県立の公園が一部開園
となりました。
 「なにそれ?」って反応が市民の7割、8割といったところでしょうか。
 詳しいことは現地を見に行ってからレポートしたいと思いますが、身近なと
ころに県が公園を作ってくれたのですから、それは素直に喜びたいと思います。
 
 04.03.23 73億円の資産価値
 非常にケタの大きな話なのでどこかで間違っていたらご勘弁頂き、併せてご
指摘を頂きたい。
 国土交通省の発表した地価公示価格によれば、神奈川県内で"唯一"海老名の
中央地区の地価が下落率ゼロを記録した。しかも3年連続のことである。県内の
商業地では軒並み6〜7%の地価下落が続く中でそれは大変な出来事だと思う。

 そこで数学と、心身ともにそろばん勘定の苦手は私が独断と偏見に基づいた
試算をしてみた。それによるとこの地域の地価が下落しなかったことによる資
産価値の維持効果は約73億円と出た。計算の根拠は以下である。

・海老名市中央地区(一丁目から三丁目)の総面積は0.47Ku、つまり47万u。
・今回公示されたu単価の26万2千円をかけると総額は1231億4千万円となる。
・県下の商業地の平均下落率が6%だからもし同じように下落していたら・・
・1231億4千万円に0,06をかけて約73億円の資産価値の目減りということとなる。
・つまり今回も下落しなかったことによって73億円もの試算価値の目減りを防
 いだことになる。
 
 実に乱暴な計算であることは否めないが、大雑把に言ってこういった額の資
産価値を私たち海老名市は保全したという考え方は成り立つのではないだろう
か?しかもそれが3年連続である。
 その主な要因は当然海老名駅前の開発と大型商業施設の進出ということに他
ならないが、例えば県内でこの程度の商業施設が出店している場所は海老名だ
けではない。辻堂、川崎、小田原、大和のオークシティーもそう。しかし、地
価を維持しているのは唯一海老名だけである。その理由は駅前に限らず交通の
利便性や、有望な用地が広がる周辺地域の将来性などが付加価値として存在し
ているからだと考える。
 
 更にこの駅前開発によってもたらされる税の増収が年額3億円以上と試算され
ている。
 一方駅前開発に行政が投じた金額は50億円ほど。それが呼び水となってこれ
だけの価値が創出されているとすれば50億円の投資は決して高い買い物ではな
かったと言えまいか。

 こんなことを書けば、自然を愛したい、犯罪を防ぎたい、地元の商業を守り
たい。といった情緒的な視点からの反発もあるだろう。しかし、地域経済とい
うものを政策科学的に評価する視点も政治にとっては不可欠な要素である。

 もっとも上記の試算はとっても政策科学だなどと言えるようなものではない
が、大雑把に言ってそういう見方も成り立つのではないか?という話である。
 
 04.03.22 ぶた勝った!?
 いや、うまかった。牛負けた?!いやいや豚勝った。(俺は何を言ってるの
だろう?)
 牛丼愛好家の私には辛い日々が続いているが、ようやく吉牛に人の賑わいが
帰ってきてそれはそれは喜ばしい。
 いよいよ今月から導入した「ぶた丼」の効果のようだ。私も早速行って食し
てみたが、これが案外美味い。牛丼と同じような味つけをされたそれは、牛丼
よりも若干味に甘みがあってマイルドな仕上がりだが、薄くスライスしたバラ
肉はかつての牛丼を思い起こさせるには充分な雰囲気がある。ただ臭みを消す
ために入れられているのだろうか?ゴボウの存在が邪魔に感じられたが、牛丼
再登場の日までの代用品と呼ぶには惜しいような出来でありました。

 吉牛がんばれ!農水省も米国の圧力に負けるな!  今日は駄文でした。

 
 04.03.21 ペンの暴力
 私人のブライベートな部分を書きたてて利益を得ようとした文芸春秋が出版
の差し止めを命ぜられる。それあたりまえ。と私は思います。
 こんなとき新聞もテレビも出版各社もこぞって表現の自由とか言って護送船
団を組み自己(利益)防衛に走るが、なんともあさましい姿か。
 
 04.03.19 別れの季節
 保育園の場合(私の勤務先の話です)それこそ生後6ヶ月くらいからお子さんを
お預かりして小学校に入るまで、その子と保育園はずーっと生活を共にします
ので、この季節巣立っていく子どもたちに対する保育士たちの思いはひとしお
のようです。



 今日は明日卒園する子たちとのお別れ会。
「子どもなんて、しつこくて、遠慮がなくて、ぐずですぐに泣いて、苦手だな
ぁ。」なんて思っていた私ですが、なんだか少々感情移入してしまいそうな今
日このごろです。


    
 だれもいない、すっかり準備の整った卒園式の会場です。階下の教室から保
育士のみんなの歌声が耳に心地よく響いてきます。

 思えば遠くへ来たものです。去年の今日、私は文化会館のステージで公開討
論会の弁士としてスポットライトを浴びていたのだから。

 桜を見るのは、辛いなぁ。
 
 04.03.18 Blood
“血”なんですよ農耕民族の。春になれば種を蒔く。今日は我が菜園にジャガ
イモの種3Kg。(撮影・次男)


 
 04.03.17 こぶしを下ろす場所
 海老名市議会の一般質問で若手の議員が問題発言をして懲罰委員会にかけら
れるとか。良いの悪いのと私のところにもメールを何通か頂きました。私も二
十代の市議会議員のときはずいぶんとやりましたから、そんなに心配すること
はないと思いますよ。
「才能が尽きると形式が始まる。」って格言がありましたが、形式を重んずる
議会で少しばかり形を破ってみるのも若いから、一期生だからできること。臆
せずやればいい。慣例とか前例なんてことを振りかざす先輩たちも昔はみんな
同じようなことやって来たんだし。でもそれが二期三期と時を重ねると、いつ
のまにか“慣例”を口にするようになってしまうから議会ってところは不思議
なのだが。

 ただ、大切なのは、私もそうでしたが議会で喧嘩をふっかけたとき、あるい
は喧嘩を買ったとき、下世話な言い方ですが「ケツを拭いてくれる仲間」が必
要だということかな。私の場合はそういった意味で良い先輩に恵まれていまし
たので伸び伸びとやらせてもらえましたが。慣れてきてあらかじめ落とし所と
仲介役まで想定して喧嘩をするようなら老練のクチ。それができないで喧嘩を
したのが先日の神奈川県議会。三日の空転。

 いずれにしても市民にはあまり関係と感心の無いことですが。

 
 04.03.15 Qちゃん選ばれず!
 土佐選手の感動的な走りが全てを決しましたね。それにあの憎めない純朴そ
うなキャラクター。あの姿と涙を見たとき国民の多くが「あぁこの人をオリン
ピックに行かせてあげたい。」と思ったのではないでしょうか。

 アテネ五輪の女子マラソン代表に高橋選手が選ばれなかったのはとても残念
ですが、それも仕方ない結果であると思います。競技ですから、評価は客観的
になされるべきであって、過去の実績で高橋を選んでしまうようなら代表選考
レースはハナっから出来レースになってしまうから。
 選考委員に対して前夜から「高橋を選べ」という激しい働きかけがあったと
報じられ、読売新聞などは夕刊で「高橋選ばれた」ような誤報までしてしまっ
た。しかも委員会の席上「国民を敵にまわしても良いのか?」と高橋選手の選出
を迫った人もいるとか。
 誠にもって国民をバカにした感覚であると私は思います。国民は選手の実力
を見る目が無くて単に国民的人気者のQちゃんが選ばれることを望んでいるとこ
の委員が思っているのなら、それ自体スポーツというものや国民をバカにした
感覚であると思うのです。
 どんなに強いハズであっても勝負に勝てなければ敗者となる。その前提が崩
れてしまっては競技は成り立たないのだから。

 なんだかかわいそうなのは補欠に選ばれた千葉選手ですよね。「オリンピッ
クの金メダリストである高橋選手を補欠に選ぶわけにはいかない。」と一人の
委員さんが語っていましたが、それってじゃぁ千葉さんならいいんですか?と私
は思ってしまうし、彼女だって立派な世界的ランナーですよ。それにそんなふ
うに高橋選手を特別扱いしたらそれはもう「あなたは過去の選手」ですよって
高橋に言っているようなものなのではないだろうか?

 それにしても記者会見で最後の最後まで気丈に明るく振舞った高橋の態度こ
そ国民栄誉賞に値する立派な態度であったと私は思うのです。
 
「スポーツの世界もやっぱり女が主役の時代だね。」と女房はとなりで満足げ。
 
 04.03.13 ラグビー協会の会長に就任
 私、おさだ進治はこの度「海老名市ラグビーフットボール協会」の会長に選
ばれました。
 あの神奈川ゆめ国体で海老名市が会場市ともなったラグビー競技の協会会長
を任されるというのは大変名誉なことだと思っております。しかも世界的にも
伝統あるスポーツ、肉体と肉代がぶつかり合う、まさに男のスポーツの世界に
関係できることの喜びを感じております。
 かくなる上は海老名市においてラグビーというスポーツが少しでも発展する
よう誠心誠意努めて参りたいと思います。

all for one  one for all 一人は全員のために 全員は一人のために
NO SIDE   戦いが終われば勝ち負けは無し(NO SIDE)、互いの健闘を讃え合おう。

ラグビーの精神は政治を含めた多くの分野に通ずると感じます。
 
 04.03.11 県議会
 そこへ行けば、どんな夢もかなう、なんて思っていたわけではないけれど、
環境保全も障害者福祉も地域経済も学校教育も、どんなことにも参画し議論し、
改革できると信じ、そして焦がれるほどに望んだ県議会。色々なものを犠牲に
し、皆さんに迷惑をかけながら挑戦しているのだけれど、当の県議会では県民
不在の不毛な泥仕合が続いている。知事と議会(野党)の対立はまるで子どもの
痴話喧嘩そのものだが、それで三日間も徹夜状態が続いているというのだ。

 つまり、もうどうやったって正常化する見込みが無いほどに感情的対立とな
ってしまった県議会に対し今や知事は刺激するだけ刺激して、議会の方から不
信任でも突きつけてくれればいいな、といったところなのだろう。そうすれば
知事は辞職して選挙で再選されるであろうし、そのうえで「民意は我にあり」
と優位に議会運営を進められる。つまり長野のような図式を狙っているという
ことらしい。
 まさに県民不在の政争。そんなことなら知事もさっさと辞めてもらってつい
でに議会も解散してくれりゃいいのに!!!! とそれは・・・私にとって極めて
都合の良い話だが。「(^^; )
 
 04.03.08 あまりにも
 鳥インフルエンザによる一連の問題で京都、浅田農産の会長夫妻が自殺する
という、あまりにも悲しい節目を迎えてしまいました。まだ、当のインフルエ
ンザに罹患した人は(わが国では)一人もいないというのに、騒動の渦中で人の
命が失われてしまうという。お二人の、特にご主人と死を共にした奥さんの気
持ちを思うといたたまれない気持ちになります。

 今になって同情論めいたことを言うのはずるいかもしれませんね。

 
 04.03.06 国防
 自衛隊を退役された皆さんの団体(隊友会)の招きで現職自衛官幹部の方の講
演を聞きに行ってまいりました。(於、厚木基地)
 あまり知られていないことですが、日本の国土の広さは決して大きなもので
はありませんが、排他的経済水域の広さは世界の国々の中で7番目。近年その海
域(主に東シナ海)に対する中国からの侵圧は現実にはかなり強いものがあるよ
うです。実際、南シナ海はすでに中国に制圧された状態となっており、その目
的は海洋鉱物資源と考えられます。世間の目は北朝鮮にばかり向けられていま
すが、今日のテレビ報道にもあった通り、中国の来年度の国防予算は十数パー
セントの伸びであり、この国による極東での軍事的脅威は日に日に増している
ようです。
 
 日本政府がイラク戦争に自衛隊を派遣してまで日米軍事同盟を強調しなけれ
ばならない理由にはこうした極東地域での諸事情も密接にからんでいて、中国
の軍拡による軍事バランスの崩壊を防ぐためにはアメリカの力が必要。という
ことのようです。



 
 04.03.05 勝手連
 私を支援してくださる勝手連団体の中で最大組織の「おさだ進治を励ます会」
(会長・古郡貢氏、会員1200名)の役員会が開催され、今後の活動方針について
話し合われました。

 来月になれば敗選から一年、「俺もボチボチ喪があけるぜぃ。」
 
 04.03.04 収支報告
 政治団体、「長田進治・政治経済研究会」の平成15年収支報告を県選挙管理
委員会に提出してまいりました。毎年のことながらなかなか面倒な作業ではあ
ります。でもお陰で初めて「みなとみらい線」に乗車できました。下車して地
上に出てみると県庁の目の前の交番の横に出て、まるで田舎から都会に出てき
たモグラのような自分は「これは便利になったなぁ」と思いました。
 こんな地下鉄に乗って県庁に登庁できる日が来るといいなぁ。と、思いまし
た。でも、あの関内から10分ほどの道のりもいろいろな発見があったり出会い
があったり、老舗のハヤシライスの店、オープンカフェ、スタジアム前でのイ
ベント、それはそれでまたまた、良かったよなぁ。と思いました。県庁へ行く
といつも飯を食う「セントラルグリル」も信号の向こうです。ここは何の変哲
もない定食屋さんですが、古い店構えと飾り気のない懐かしい味が私は好きで、
そしてとても落ち着くのです。店も味も古いけど、古いガラスの醤油注しがい
つもピカピカだったりするのです。

 混迷深まる県議会では政治団体の収支報告を怠っている県議会議員を知事派
の川崎市議が議会に訴えたとか・・・・泥沼だなぁ。  と思いました。

 
 04.03.03 ジェネレーションギャッ(^。^)
 女房・「今日は早く夕飯済ませてプライド見るんだぁ。」
 俺・「へぇ〜・・・いつからプロレスのファンになったの?怖いねぇ。」
 女房・「( ̄ε ̄;)」

 キムタクが出ている人気ドラマのことだそうな。┌┤´д`├┘
 
 04.03.02 メールアドレス変更
 我が家のブロードバンド化に伴い、私宛てのメールアドレスの中で以前使用
していた(かなり前ですが)osada@rf6.so-net.ne.jpは廃止致しました。古い付
き合いの方でこのアドレスを使用して頂いていた方は下記のアドレスに変更を
お願いします。

osada@osadashinji.com

 
 04.03.01 一般論としての保育の問題
 保育園で働く毎日が続いております。その中でこの国の保育のあり方につい
て疑問に思うことが多々あります。あくまでも一般論として、ですが。

 最大の問題は保育サービスの充実が、親の子育てに対する手抜きを助長して
はいまいか?という疑問です。決してどこの保育園で、というわけではないので
すが、保護者からの問い合わせにこんなものがあります。

「いくらで(子どもを)預かってもらえるんですか?」

 子どもを保育園に預ける理由が「一人で食事ができるようにしつけてほしい。」
とか「着替えやトイレができるように」とか。中には自分が“おそ寝おそ起き”
で子どもも同じ、深夜に寝てお昼ころ起きる生活を改善するために子どもを保
育園に入れれば自分も毎朝起きれるようになるのでは、という切実!?な相談も
ある(らしい)。
 あるお母さんは保育士が子どもにスプーンを使って上手に食事を与える様子
を見て「せんせぇじょうずぅ。」と感心した様子で言う。「お母さんだってで
きるでしょう?」と保育士。「ほとんどおばあちゃんがやっててぇ私やらないか
らぁ。」
 
 もちろんそういった保護者ばかりではないことは言うまでもなく、これらは
象徴的な、でも最近ではごく日常的に起こりうる出来事である。
 
「この子のことを思うと、本当にこの子を預かってしまって良いのか?」という
疑問を持つケースは多い。そしてそういった子どもの多くは、おお泣き、噛み
つき(粗暴行動)、保育士にベッタリ、など小さな体をいっぱいに使って悲鳴を
あげている。それでも世の中の現実は保育園の増設、時間の延長、規制の緩和
とサービスを膨張させてゆくのだ。

「チーン!ガチャン、毎度ありがとうございます。今日は5時間20分で5300円で
す。サービス券とおつりです。次回はお年寄りも一緒にお預かりするお得なセ
ットサービスもございますので是非ご利用下さいませ。お子様は左手のカウン
ターでお引取り下さい。ではまたのご利用をお待ちしております。」
 マネキン人形が一方的にしゃべると、ベルトコンベアーに乗った子どもがカ
ウンターの上に現れる。

 なんて、子どもの頃に読んだ星新一の小説のような世界がやってくる日も・・・・
ばかげた話にすり替えて笑ってしまえば気が楽なのだが、どんなに時世が変わ
っても、大人の生活様式が変わっても、いつでも子どもは生身の生き物で、一
人のこらず、純真なのだ。

今月の一句
 憂いなら それなりにある 弥生三月    しんじ
 
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