市井の声に耳を傾けていると「やはり大衆ほど賢い者はない。」と感じます。
小泉総理の訪朝と5人の拉致被害者家族の帰国についてマスコミの多くはそれを
「失敗」「パフォーマンス」「収穫なし」と否定的に報じていますが、翌日の
世論調査では訪朝を良とする意見が過半数を超えました。井戸端の声や居酒屋
論議でも「なんでもかでも批判したんじゃダメだよぉ。」なんていった意見が
周囲の首を縦に振らせていることが多いようです。
イラク問題、北朝鮮拉致問題などを契機に国民はマスコミ報道に踊らされな
くなってきているのでは?そんな気さえします。昨今マスコミの最大の失敗は、
拉致家族や拉致被害者をスケープゴート(身代わり)に仕立てて、自ら言いた
いことを被害者に語らせて記事を売ろうとしたことではないでしょうか?
昨日は被害者に語らせておいて翌日にはそれを批判する、そんなマスコミの
浅ましさに国民は自らを被害者に置き換えて一連の報道のあり方を敏感に感じ
とっているのでは?
今日、またしてもイラクで邦人ジャーナリスト二名が殺害されてしまいまし
た。今度も一斉に政府批判が噴出すかと思いきや、被害者の家族が「ジャーナ
リストとして覚悟できていた。」といった趣旨のことを語ったので、マスコミ
も記事の売りようが無くて困ってしまうのでは?被害者家族にしたって胸のう
ちはともかくも“自己責任”を突きつけられて二重の被害にあった先日の邦人
拉致事件の教訓は生きていることでしょう。
しかしだからといって小泉さんもいい気になってはいけない。勤務実態の無
い会社での厚生年金加入問題についての開き直った態度というか、事態の問題
点すら把握しようとしない態度には国民として失望を禁じえません。
知人の社会保険労務士の判断では勤務していない会社で名目だけ厚生年金に
加入することは許されないし、詐欺的な行為にあたるのではないか?とのこと。
実は国保未加入よりそのことの方が問題が大きいのではないでしょうか?
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