05.02.25 河津の桜
 町内会の世話人として今日は親睦旅行の幹事役を務めております。小雪もち
らつく海老名を早朝に出発しましたが、東伊豆の河津のまちでは今や人気の観
光スポットとなった早咲きの「河津桜」が満開です。



 彼岸桜と大島桜が自然交配して偶然にできた早咲きの桜。原木となるたった
一本の桜に目をつけてこれを挿し木で増やして河津川の土手に植えた有志は始
め数人だったそうです。その桜が今や数キロの長さにわたって川土手を彩り、
今日あたりは何万人という観光客でごった返しています。

 政治を志す者のクセでしょうか?美しい桜も“まちおこし”という視点でい
つのまにやら眺めておる私です。

 05.02.24 福祉の現場にて(やはり人間は大自然の中で生きている。)
 自分の年や名前すら分からなくなってしまっている認知症の高齢者。不思議
なことにある共通点を見出した人がいます。ベテランヘルパーのBさんいわく
「低気圧の日は認知症の人の行動に変化が現れる。」と言うのです。低気圧の
日、認知症の方の行動が不安定になるというのはこの業界では以前から言われ
ているそうで、私が以前勤めていた知的障害者施設のスタッフもやはり同じ認
識を持っていました。とても不思議な話ですね。
 そして実はもっと不思議なことがあるのですが。ある方の場合、もう長いこ
と寝たきりで会話も充分でない100歳に近い高齢者の男性ですが、なぜか満月の
晩になると一晩中声出しが止まらないというのだ。そのことを前出のベテラン
ヘルパーBさんに話したところ、あっさりと「そうですよ。なぜかそういうも
のなのですよ。」と言う。氏いわく「例えば交通事故も統計をとると満月の晩
に増える。」のだそうだ。いったいどういう作用が人間の脳や体に働きかけて
いるのだろう?私自身実際に調べたわけではないのですが、少なくとも「やはり
人間は大自然の中で生きている。」という現実を実感させられる話ではあります。

(注・科学的根拠のある話かどうかはわかりません。)
 05.02.23 福祉の現場にて(認知症とのかかわり)
 最近徘徊(はいかい)の激しい方がいます。Aさん。足腰が弱く歩行が困難なの
に椅子に座るのもつかの間、すぐに立ち上がってしまうためヘルパーが手をつ
ないで施設の中を歩きます。朝から晩まで、よろめきながら、Aさんの何かを求
めるような、あてのない歩行は続きます。昨日も今日もそして明日も。いよい
よ疲れ果てた私たちは医師に相談して投薬の内容について検討して頂こうかと、
つまり安定剤の利用(強化)について相談し始めます。もちろんそれがベター
な方法であるなどとは決して思っていません。
 しかしその時あるヘルパーが気付きました。「Aさん便の方が遅れています。
その辺に原因があるのでは?」。一般的に認知症の方の場合、投薬などの影響も
あって便秘になりがちな傾向にあります。Aさんも記録を見ればすでに便が途
絶えて4日目になります。ヘルパーの観察によれば3日に一度がこの方の排便の
周期、これが遅れると徘徊が始まるのではないか?と言うのです。スタッフで協
議の結果ご家族と連絡をとり早速医師の診断を受けて下剤の処方を受けました。

 パンパンに膨れ上がった肛門、それでも出ない便、祈るような気持ちでマッ
サージするヘルパー。それはそれは大変な格闘でした。でも、やがてスッキリ
としたAさんから徘徊は消えうせたのです。

認知症の方の場合、徘徊や声だしの原因は様々なケースが考えられます。必ず
しも症状が進んでいるとは限らず、このように体のどこかに不快なものがあっ
て、それをうまく理解したり表現できないもどかしさや辛さが認知症の人を落
ち着かなくさせるケースも多いのです。

 今回、便秘と徘徊の関係に気付いたヘルパーと、野球の球ほどもある便と格
闘したヘルパーの気付きとがんばりに、私は本当に心から敬服致しました。

 日々勉強ですね。(明日に続く)
 05.02.20 亀井英一師が残した、たぐい稀な政治
 最後まで、と言ったら失礼か?亀井英一師の叙勲(勲章を受けること)を祝
うパーティーは人に媚びない亀井カラーで染まっていました。



 師は市長に就任した当時の議会で、「亀井さんの政治カラーはどういうもの
か?」という問いに対して言ったことがあります。「カラーなんてものは自分
で何色です、なんて言って出すものじゃなく、自然ににじみでるものですよ。」
こうして任期を終えた師を見ればそのにじみ出るものの鮮烈さに改めて感慨深
いものを感ずる私です。

 平成の高橋是清か?とも思わせるヒゲを蓄えた師。本人のスピーチもないま
まに始まった宴席。途中で奥さんとステージに立った師は「いてくれてありが
とう。」という歌(らしきもの)を独唱された。政治の世界に微塵の未練も残
さず「今の私の生きがいはネパールの小学校に協力することと、合唱、そして
ヒゲが三番目。」 世の政治家がするような“握手”も世辞もない。
 
「なりたくて市長になったわけじゃない。」と半ば公言してやまない、珍しい
市長であった。
「短気で頑固ですぐ怒る。」ともっぱらの人物評価も本人は案外気に入ってい
る様子。
「言いたいことを言う。」という評価には「言うべきことを言っている。」と
反論した。
 地元代議士の選挙で演説に立ったとき、師は「地元の皆さんが代議士をつか
まえてオラが地元にアレをしてコレをして、などと言っているようでは国の政
治なんてできはしなしいつまでたっても国はよくならない。」と、詰め掛ける
有権者をたしなめてみせた。
 亀井さん自身の選挙で私がある企業を紹介し、候補者亀井英一と一緒にごあ
いさつに伺ったとき、足を組んでタバコを吸いながら“ごあいさつ”したこと
もあった。      
 まことにもって媚びない人だったのだ。

 そういった言動の一つ一つが亀井流であり海老名の地に、ある種特別な政治
風土をつくりあげたと私は感じている。媚びないのは、“俺は間違ったことは
していない”という自信の表れであり、心にもないことを言い、媚びへつらっ
てまで“やらせて頂く”現下の政治や選挙というものに大いなる疑問を投げか
ける姿勢であったと私は思うのだ。
 そういった政治姿勢に感化された支持者は多かったと思うし私などもまたそ
の一人である。私利私欲や保身を旨とせず正しいことを貫けば有権者は理解を
示してくれるし、もしそれが受け入れられなければ政治から身を引くのみ。媚
びる必要など無いのだ。本来政治などというものはそうあるべきだと思うし、
現に亀井師がそれを具現していたのだから。

 祝賀会の終わりに「もう一言。」と言って再びステージに上がった師は参加
者全員を立たせて「みんなで歌おう」と言って今度は“このまちが好きだから”
という歌を歌った。
 そんな独創豊かな亀井カラーを見ながら私は一方でこれを亀井流という政治
生命に一つの区切りをつける鎮魂歌(レクイエム)と思って聞いた。

 思えばそれは非常に特別な環境の中で生まれ、極めて強い個性に恵まれてわ
ずかの間この海老名に存在し得たたぐい稀な政治風土であり、私などが師を真
似てみようとしてもそれはどだい不可能なことである。と。
 師がこのまちと支援者の心のうちに残した理想の政治を、またいつの日か千
分の一でも万分の一でも表現してみたいと思う私だから、これからまだまだそ
の軌跡を反芻してみる必要がありそうです。

 亀井英一前海老名市長の旭日小綬章、受章を心よりお祝い申し上げます。

 05.02.17 まゆ毛の野崎さん
 先日(社)海老名青年会議所の公開例会でテレビでおなじみの野崎靖博氏(日
刊スポーツ編集委員)をお招きしての講演会がありました。「名選手必ずしも
名監督にあらず。」有能な選手だった人に限って監督になったときに選手の個
性を殺してしまう。あのイチローがオリックスの二軍で4割を打ち一軍にあがっ
てきたとき、土井監督は「そんな打ち方ではダメ。」とあの振り子打法を矯正
しようとしたとか。しかしこれを拒否したイチローはさっさと二軍に帰ってそ
の後2年間も二軍生活を送ったとか。日本人として唯一ワールドシリーズに出場
した田口壮などは悲惨だった!と、まゆ毛の野崎さんは言っていました。そのオ
リックスへ「好きなようにやれ。」と個性を認めてくれる仰木彬監督がやって
きてみごとに二人の個性を開花させた。
 新庄しかり、中日の落合監督しかり、選手の特性や個性を活かす指導者の素
晴らしさを語って頂きましたが、会場にいた多くの青年経営者たちにとっても
野球の話を通じて自らの社員に対する心構えなどについて大いに参考になるお
話でした。



 05.02.15 入所待ち
 読者の方からご質問を頂きました。

 数年前に親族が寝たきりの高齢者を抱えて悩んだとき、施設への入所を検討
したところ「デイケアは若干空きがあるものの入所については数年待たねばな
らない。」と言われた。長田の日記を読んでいるとそれとまったく違う状況で、
施設が空いてしまっているように読めるがどういうことか?

 と、ざっとこういう内容です。「確かにそういうふうに思われるのも確かだ
なぁ・・・」と思いましたので以下簡単に状況や制度についてご説明申し
上げます。

 まず高齢者の方が入所する(寝泊りする、または生活する)施設にはいくつ
かの種類があります。

@病院・・・・皆さんもよくご存知の施設ですが、当然一生そこにいることは
       難しく、ある程度の治療を終えれば退院を迫られます。費用は
       治療内容によって様々ですが、差額ベッド料など結構高価にな
       るケースもありますね。

A老健施設・・老人健康保健施設と言うのが正式な呼び方ですが、海老名では
       総合病院の隣にある「アゼリア」とか、かしわ台の葉梨整形外
       科に併設された「老健えびな」があります。これは言わば病院
       と老人ホームの中間的な施設で、生活動作の鈍った高齢者に3ヶ
       月ないし6ヶ月程度の期限を決めて入所して頂き“リハビリ”な
       どの訓練を施してその高齢者を元気な状態にして家庭に返すた
       めの施設です。月々の費用は?比較的安価なようで、入所待ち
       の人も多く、何ヶ月も待たされるケースが多いようです。また
       どうにか入所してもたちまち3ヶ月が過ぎ、退所を迫られて困っ
       ている人もたくさんいます。一方で何年も入所したままという
       ケースもまたあります。

B特養ホーム・特別養護老人ホームと言いますが、海老名では杉久保の「えび
       なみなみ」や総合病院の「さつき」などがあります。かなり身
       体が虚弱になった方のための施設ですが、一旦入所すればつい
       の住み家となりうるもので費用も月額6万円程度と聞いておりま
       す。6人部屋とか4人部屋などの大部屋が中心であり全体の規模
       も大きくヘルパーの数が限られていることから、なかなか手厚
       い介護というのは期待できないという話をよく耳にします。た
       だ安価で一度入所すれば一生安心ということもあり人気が高く
       一つの施設で入所待ちが数百人とか何年も待たされるといった
       現象が起きています。ただ実際には一人の高齢者が複数の施設
       へ申し込むケースも多く待機の実態はなかなか把握しにくいよ
       うです。世間で「老人ホームはなかなか入所できない。」と思
       われているのはこの施設のことが言われているものと思われます。

Cグループホーム・私が厚木で働いている施設で、海老名にも国分寺台や杉久
       保、中野などにあります。特徴は一施設の入所者が9名以内と決
       められている小規模施設で、目的は“痴呆をもった高齢者がヘ
       ルパーのケアを受けながら共同生活を営む場所”ということで
       す。介護の認定を受けていて料金を払っていれば病院に入院し
       たりといった状態にならない限りにここで人生を最後まで過ご
       すことができます。(施設によって多少の違いあり)民間の会
       社やNPO法人が経営する施設が多く費用もまちまちですが概
       ね家賃や食費、光熱費などの実費負担が月額10万円から15万円
       程度で、介護保険の一割負担分が2万円から3万円程度。併せて
       月額の負担が15〜18万円前後といったところ。部屋は総て個室
       でプライバシーも保たれます。最近は次々とこの施設ができて
       いて人気も高く私の施設も問い合わせはや見学が毎日のように
       あります。

D有料老人ホーム・市内には「ベストライフ」や「コムスン」いった施設があ
       ります。比較的高級な施設で、入居時には何百万円かの入居金
       が必要で月額負担額も20万円前後になるケースが多いようです。
       お金をたくさん出すわけですからそれなりにサービスも施設も
       充実しているようです。

 以上ざっとこんなタイプの入所施設があるわけですが、私の浅はかな知識に
よって記したものですから確かなことは役所やケアマネージャーなどにお問い
合わせ下さい。大切なことは様々なサービスがあることをしっかりと把握して
その人の状態や経済力に合った施設を選ぶこと。同じタイプの施設でも施設ご
とにサービスの質やケアに対する考え方の違いもずいぶんとありますのでそう
いったことをよく見て選ぶことだと思います。

 ちなみに私が今苦戦している施設は「デイサービスセンター」というもので
入所とは違って、朝ご家庭まで高齢者の方をお迎えに伺い、夕刻までお預かり
して入浴や食事、レクリエーションなどのサービスを提供するもの。近年では
こういった施設が爆発的に増え、皆さんも送迎の車輌などをよく目にすると思
いますが今は一時的に供給が需要を上回っているという状態のようです。
 05.02.12 夜勤
 グループホームに始めての入居者の方がやってきました。山田ハナさん(仮
名)70歳代の女性です。それ以上書くことはできませんがスタッフ一同緊張の
初日を迎えました。
 たった一人の入居者さんに寂しい思いをさせたくない。かといって一日中み
んなで寄ってたかってワイワイでは疲れてしまうだろうし・・・・食べ物の飲
み込みはどう?投薬の管理は?入浴はどこまでできる?排泄は?徘徊は?
 しばらくは無理をせず慎重に状況を見ながら、まずは施設に慣れて頂くこと
を当面の目標にすることを決めスタッフと一緒にケアに向かっています。

 一番心配なのは夜間。緊急の事態に備えて管理者としてしばらくは施設へ寝
泊りが続きそうです。
 05.02.11 個別訪問
 なかなか利用者が集まらないデイサービスセンターのピーアールのために、
今日から近隣のお宅を一軒一軒訪ね歩いております。
「今度お近くにできました高齢者施設の者ですが、ごあいさつに伺いました。」
「セールスお断り!」「まにあってます。」「うるせぇ〜。」インターホンの
向うから厳しい言葉が返ってくることもあります。ヘルパーたちも懸命に頑張
ってくれていますがこのストレスの溜まる仕事に疲労と困惑を感じていること
でしょう。

 以前入浴のお手伝いをさせて頂いていた男性高齢者の方のお宅までたどりつ
いたので家に上がらせて頂きベッドの脇でお話をさせて頂きました。長年酒屋
を経営していた80歳代のその方は「どんな商売でも軌道に乗せちまうまでが大
変なんだよ。石の上にも3年だぁ。」と言って下さいました。
 05.02.07 施設紹介
 政治のための勉強と思って始めた福祉の仕事ですが、いざ始めてしまえばい
いかげんなことはできないし、一つの施設をゼロから始めるということは、こ
りゃ実際エライことです。16名のスタッフを一人も見捨てることなくなんとか
施設運営を安定させたい。今の私にとってそれだけが唯一最大の願いとなって
しまいました。
 支援者の皆様には「お前選挙の方は大丈夫か?」と心配させてしまっており
ますが、この仕事をなんとしてでもそれなりの形で成し遂げてしまわなければ、
大願に向かって進む資格はありません。それほど長い時間はかけませんのでど
うかお許し下さい。

 今日はその施設の様子をお知らせします。


石張りの外観はとても落ち着いた雰囲気を醸し
相模川に面した周囲の環境は遊歩道や小学校が
あるなどとても恵まれています。


八代英太さんが応援に駆けつけて下さった開所
式。周辺の自治会長さんや民生委員さんなども
ご来所頂きました。


全館バリアフリー仕様で、トイレも車椅子での
利用などに配慮して広く使いやすく設計しまし
た。


広々としたデイサービスセンターのリビング。
向こう側に見えるキッチンでは毎日手作りのお
料理を提供します。


ヒノキのお風呂や座ったまま全身シャワー浴が
できる設備、リフトなど充実した設備。


個室8.5畳のグループホーム。県下でも最も広
い(と思う)居室。個人の家具や電化製品、仏
壇などを持ち込んで頂けます。


研修に励むスタッフたち。本当に明るくてまじ
めな人材ばかりが集まってくれました。私は施
設長として本当にラッキーだと思っています。
だから、この施設を彼らにとっても利用者さん
にとっても充実して過ごせる場所にしてあげた
いのです。

 05.02.06 ダウン
 コタツで寝てしまったのがいけませんでした。気がついたら“ぶるぶるっぶる”
はい、風邪です。発熱と下痢、おまけにキリキリとくる胃痛で2日ほど寝込んで
しまいました。
 何年かぶりの風邪に伏せながら仕事のことや選挙のことなど思い出していると
やっぱりだめですねこういうときにそんなこと考えていると、ネガティブになっ
てしまって。

 今朝になってようやくスッキリしました。お腹にホカロン貼って出勤します。
 05.02.03 節分
 まぁ色々有りますが、元気を出してそれなりにやり過ごしましょう浪人生活!

 今日は節分ですね。我が家ではこの日誕生日を迎える女房を先頭に毎年豆ま
きを慣行致します。(彼女には何か思い入れがあるらしく非常に熱心)で、我
が家の数少ない窓から豆を投げると歳の数だけ豆を食べるわけですが・・・・
最近はあれですね、歳の数だけ食べるのが結構難儀。子どもの頃はね「これっ
ぽっち?」なんて言ってたけど今年は40粒だよ。お茶でも飲みながらじゃなき
ゃのどを通らない始末。あぁ中年前夜。

 ここで一首
       歳の数 噛みしめてみる 40年 
              甘くもあり 苦くもあり
                                 (お)
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