自分の年や名前すら分からなくなってしまっている認知症の高齢者。不思議
なことにある共通点を見出した人がいます。ベテランヘルパーのBさんいわく
「低気圧の日は認知症の人の行動に変化が現れる。」と言うのです。低気圧の
日、認知症の方の行動が不安定になるというのはこの業界では以前から言われ
ているそうで、私が以前勤めていた知的障害者施設のスタッフもやはり同じ認
識を持っていました。とても不思議な話ですね。
そして実はもっと不思議なことがあるのですが。ある方の場合、もう長いこ
と寝たきりで会話も充分でない100歳に近い高齢者の男性ですが、なぜか満月の
晩になると一晩中声出しが止まらないというのだ。そのことを前出のベテラン
ヘルパーBさんに話したところ、あっさりと「そうですよ。なぜかそういうも
のなのですよ。」と言う。氏いわく「例えば交通事故も統計をとると満月の晩
に増える。」のだそうだ。いったいどういう作用が人間の脳や体に働きかけて
いるのだろう?私自身実際に調べたわけではないのですが、少なくとも「やはり
人間は大自然の中で生きている。」という現実を実感させられる話ではあります。
(注・科学的根拠のある話かどうかはわかりません。)
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